ベンチャー社長に贈る!営業と叱り方の極意 中山直樹社長 インタビュー

社員育成で持つべきマインドと上手に部下を叱る方法とは

社員育成方法でも、企業に所属する営業と経営者自ら行う営業では考え方が異なる。企業に所属していれば面接をすることはあっても、最終的な採用の合否は役員面接によって決まる。自分の知らないところで決定されて、配属されてきた人を教育するだけなので、責任は小さい。一方で、経営者になれば、自身が最終意思決定して採用した人材によって、今後の会社の命運が大きく左右される可能性がある。良い人を採用しても、教育ができなければ、辞めていってしまうかもしれない。その責任の全部を経営者自身が持たなければいけない。この違いを中山さんはどのように乗り越えたのかを聞いた。

− 中山さんは営業社員の育成も積極的に行ってこられたと思います。社員を育成する方法について教えて下さい。

中山:何よりもまず、自分の抱える社員に「家族のような愛情をもって接すること」が大切です。私は、企業に勤めていた時から自分の部署に配属された社員は「会社から預かっている」という感覚をもっていました。

新卒3年目以下の若い社員であれば「親から預かった」という感覚もあります。

しかし、今まで企業に勤めていたときに見ていると、この感覚をもっている中間管理職は少ないのではないでしょうか。役員や上の人で採用を決め、人事部の考課によって各部署に配属されてくるだけですから。悪いやつが入ってくれば運が悪かったとかしか考えていないでしょう。

そういった考えであれば、教育とかもなおざりになってしまいます。それでも部署として売り上げが立てば問題ないわけですから。

私は、自分自身をその人の親父や兄貴だと捉えていますから、叱るときは真剣に叱ります。叱られる本人も、この顔で言われますからきっと辛いとは思いますが(笑)、その人のためになるのであれば、やはり叱りますね。

こういった考えで企業にいたときも教育をしていたので、独立してからも困りませんでした。

声を荒げるのは10秒まで

― 怒る時に大切にしていることなどもあるのですか。

中山:私は、「絶対に叱るのは10秒以内」と決めています。声を荒らげて「○○、ばかもん!」と言うのは10秒以内に収めるのです。その後に「なぜいけなかったか」「今後どうすればよいか」などを冷静に説明します。

大きな声をだすのは、部下に腹を立て当たっているわけではありません。あくまで事実の深刻さを強調するために行います。まあ、私が大声を出すと「窓が震える」とも言われましたが。

− (笑)

中山:やはり、「言うべきこと」は言わないとその人は育たないのです。社員が育たなければ、会社の戦力にもなりません。社員というのは、時期は遅かれ早かれ辞める時が来るものです。ですから、気づいた時になるべく早く、おもいっきり伝えるとよいと思います。

叱るべきことを言うか・言わないかで迷う方もよくいらっしゃいます。しかし、これは相手に対して愛情があるかないかの問題だと思います。もし相手に愛情があるのであれば、遠慮は必要ないでしょう。

自分は「相手にとっての親父や兄貴だ」というマインドがあれば、言わなくてはいられないと思いますし、そういうマインドを持つと良いと思います。

まとめ

1 営業のポイントは「好意」「相手の利益」「継続性」の3つ

  • 好意:まずは自分から相手に興味をもつことから、人間関係を始める
  • 相手の利益:今だけでなく将来にわたる相手の利益を考え、提案する
  • 継続性:お互いの取引の継続性を考慮し、時として下請けにまわる

2 社員育成で大切なのは、親父や兄貴のようなマインドを持つこと

  • 社員には家族のような愛情をもって接する
  • 叱る時は大声をだすのは10秒以内とし、あくまで強調のために行う
  • その後に理由を冷静に説明して理解してもらう

(創業手帳編集部)
BB-WAVE掲載日:2014年12月3日