創業時に人材を集める3つの掟

社長なら辛くても“明るいふり”を

― 数々のご経験があると思いますが、最後にその中で最も創業者に伝えたいことを教えていただけますか。

平松:そうですね。一つ言うのであれば、(ソニー創業者の)盛田昭夫さんの「ネアカ主義」かな。これだけは、ライブドア時代一番役に立ちました。創業者のみなさんならこれから感じると思いますが、会社をやっていると、常に楽しいだけじゃない。辛いこともたくさんあるわけですよ。

平松氏いわく、盛田氏はよくこういっていたという。「経営者は、ネアカでないといけない。企業のトップに立つ者は、たとえどんなに辛く苦しい局面に立たされようと、部下の前では絶対に暗く沈んだ顔をしてはいけない。明るいふりをしなさい。上に立つ者が暗い顔をしていると、社員に伝染し、会社全体が暗い雰囲気に包まれてしまう。」

平松:辛いときはネアカのふりをすること。ネアカのふりをして、周りと自分もだますと良いです。そうすると、いつのまにか自分も明るくなってきますから。

人材を発掘すること、自分自身をマーケティングして変えることももちろん大切だ。これらのことが創業時の命運を左右する。しかし「創業」というのは、どんなに戦略的に行っても辛い時期が待っている。そんなとき社長に問われるのは、「辛くても、社員の前で笑っていられるか」という、単純だが忘れがちな「繕い」なのかもしれない。平松氏の還暦を超えた笑顔から、数々の修羅場を越えてきたことがひしひしと感じられた。

(インタビュー・編集 田中 嘉)
BB-WAVE掲載日:2014年11月19日

ココ重要!
  • 社長になったらまず最初にやるべきなのは人材を揃えることだ。
  • 人材を揃えるときのポイント:@経理、財務、営業、マーケティングといった専門分野で自分より優れている人を選ぶ、A必要なときに社長に対して「ノー」といえる人を選ぶ、B友人は会社に入れない
  • 社長になると、自分を止めてくれる人はあまりいないので、「必要なときに社長に対して『ノー』といえる人を選ぶ」ことが特に重要。
  • 社長は、自分の価値をつくること、すなわちマーケテング ユアセルフ(Marketing Yourself)によって、継続的に自分を変えていくことが大切だ。
  • 自分が変化する必要性を自己認識することは難しいので、メンターのような存在の人に相談するのも有効だ。ただし、ロジカルに状況を説明できるように整理してから相談し、最後は自分で決断しなければならない。
  • 社長は、ネアカで周囲だけでなく自分も騙すつもりで明るい雰囲気づくりを。