創業時に人材を集める3つの掟

【平松庚三氏インタビュー】人材を集める3つのポイントと自分をマーケティングして高めていくための5つのステップとは?

まだ記憶に新しい「ライブドア事件」− 2006年1月23日、証券取引法違反の疑いで堀江貴文氏以下4名が逮捕された。堀江氏が逮捕された後、ライブドアの社長に就任したのが平松庚三氏だ。強制捜査が行われた後の社内は、テロで爆撃された跡のように何もなかったという。書類、サーバーなど、あらゆるデータがない。呆然とするところから、平松氏の「再建」が始まった。

平松氏はよく「再建請負人」と称される。IDGコミュニケーションズ、AOLジャパン、インテュイットなど低迷した外資系企業の日本法人を、その手腕と強いハートで救ってきた。

平松庚三(ひらまつ こうぞう)
1946年生まれ。アメリカン大学(Washington,D.C.)コミュニケーション学科卒業。ソニー株式会社入社。ソニーで13年間勤務した後、アメリカンエキスプレス副社長、 IDGコミュニケーションズ社長、AOLジャパン社長などを歴任。2000年にIntuitジャパンのCEOに就任。2002年にMBOにて米国親会社から独立、社名を弥生株式会社に変更、同社の代表取締役社長に就任。2004年全株式を売却してライブドアグループ入り。 2006年1月(株)ライブドア社長就任。 2007年4月社名をライブドアホールディングスに変更、代表取締役社長就任。2008年1月に人生の後半戦を楽しむ「人生のエンターテインメントパートナー」としてアクティブなシニアを応援する小僧com株式会社代表取締役会長に就任。

社長になって、まずやること

平松:ボクは「雇われ請負人」として4つの会社の再建をしてきました。なので「社長になったら、最初にどんなことをすればいいか」というマニュアルが頭の中にだいたいできあがっています。その一つが「人材の発掘または調達」です。

人材の発掘は、創業した人にとってとても大切でしょう。ボクが自分で直属の部下を雇うときは、次の3つのクライテリア(条件)を自分に設けてきました。第一に、その分野(経理、財務、営業、マーケティングといった部門)で自分より優れているか。第二に、必要なときにボクに対して「ノー」といえるか。第三に、友人は会社に入れないことです。この条件を適応するのは社員全員でなくてもよいので、コアとなるメンバーには適用するとよいと思います。創業者なら第三は考えなくてもよいかもしれません。

特に2番目は大事でしょう。必要なときに自分に対して「ノー」といえる人の存在は大切です。社長になると、自分を止めてくれる人はあまりいませんから。ボクの場合、ライブドアの時は、松下電工から来たMという男がその一人でした。

ライブドア事件後、CFOを雇うときにその人を呼んだのですが、やはりあの事件の後のCFOなので大事なポジションなわけです。そこでボクが彼を呼んだ理由は、やはり「ノー」といえることでした。

彼は「ノーの言い方」も上手かったんですよ。「殿、またご慢心を」などといってくる。親父ギャグばかりいう人でした。酒を一滴も飲まないが、煙草はばかばか吸う。そのような点で自分とは全く合わなかったのですが、仕事は凄くできる人でした。

人を集める3つの掟
  • その分野(経理、財務、営業、マーケティングといった部門)で、自分より優れているか。
  • 必要なときにボクに対して「ノー」といえるか
  • 友人は会社に入れない