「見やすく、読みやすく、わかりやすく」がグッドプレゼンテーションの大原則。よい企画をより魅力的にする企画書のデザインを伝授。講師:トダセイイチロウPROFILE

VOL.5:イメージに合った配色をする企画書


赤なら暑い・熱い、ブルーなら寒い・冷たいというように、<色>は人にある一定のイメージを喚起させます。
そのことを忘れて企画書の配色をしてしまうと、中身とはまったく異なるイメージに仕上がってしまう場合があります。
ワンランク上をめざすなら、企画書を読む前からイメージが伝わるような、企画書の中身に合った配色を心がけましょう。今回は、企画書の配色についてです。


[目次]
STYLE1:企画書のイメージに合った配色
STYLE2:企画書での具体的な色の使い方
STYLE3:企画書内の文字に加える効果
今回の「イチオシ!」:自分の中に色の引き出しを増やそう!

■STYLE1:企画書のイメージに合った配色

前段でもお伝えしましたが、コンセプトやイメージに合った色で企画書を構成することは、とても大事なことです。
とはいえ、一口に企画書のイメージと言ってもあまりに漠然としていて想像しづらいかもしれませんので、少し具体例を挙げてみましょう。

<言葉>と<色彩>の関係を具体化したのが下図です。
不思議と言葉の持つイメージと色の組み合わせがマッチしていることに気づくと思います。

企画書のイメージに合った配色:やさしい・未来的・若い・大人っぽい
企画書のイメージに合った配色:活動的・エスニック・シャープ・静かな

「やさしい」「未来的」「若い」「大人っぽい」「活動的」「エスニック」「シャープ」「静かな」等、例として挙げているのはごく一部です。
機会のあるときにカラーイメージチャートの本などをめくって、自分の中に<色>を増やしていけば、自分の好みの色に囚われることなく、企画書のイメージに合った配色を試みることができるはずですよ。

■STYLE2:企画書での具体的な色の使い方

企画書に合った配色を決めました。例えば今回は、「未来的」なイメージのブルー系統で構成しようと決めたとします。
ではその色を、どんな場所でどんな風に使ったらいいのでしょう?方法としては次の3つがあります。

・文字自体に色をつける
・文字の背景に色をつける
・罫線やスライドの背景に色をつける

文字自体に色をつける場合は、タイトルなど、いちばん目立たせたいところにアクセントとして。ポイントとなる箇所にしぼることが重要です。
ただし、統一感がなくなってしまうので、大原則として本文の色は黒なら黒、タイトルの色は青なら青で統一し、ページごとに変えたりしないよう注意しましょう。

文字自体に色をつける

文字自体に色をつける

それでもまだもの足りないときは、色をつけた文字の背景に色を敷くと、よりインパクトが出ます。
PowerPointなら、テキストボックスの「塗りつぶし」で簡単に色を変更することができるので、ぜひ試してみてください。

文字とその背景に色をつける

文字とその背景に色をつける

グラフや写真などのオブジェクトがなくても、罫線に色をつけて適所に配置したり、スライド自体に色をつけたり、
色をつけた四角や丸といったオブジェクトを置いたりすることで、魅力的な画面を構成することができます。

罫線やスライドの背景に色をつける

罫線やスライドの背景に色をつける

文字だけで構成しなければならない場合でも、文字のメリハリと配色で充分にアピールできるので、ぜひ覚えておいてくださいね。

この画像のPPT資料は、『パワーポイントテンプレート:ナチュラル』内の「プランツ」を使用しています。
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■STYLE3:企画書内の文字に加える効果

【STYLE2】で取り上げた「文字自体に色をつける」。文字を効果的に目立たせたいときに有効です。
単にテキストそのものの色を変えるだけでなく、写真などに文字をのせる場合は読みやすいように、影をつけたり、フチをつけたり、袋文字にしたり、少し工夫をこらすといいですね。

「袋文字」や「白フチ文字」を作成したいときは、ワードアートを利用すると便利。
■PowerPoint 2003以前
 メニューバーの「挿入>図>ワードアート」で文字を入力したら、「ワードアートの書式設定」で効果をプラスします。
■PowerPoint 2007以降
 「挿入」リボンの「テキスト」グループにある「ワードアート」で文字を入力したら、「書式」リボンの「ワードアートのスタイル」グループから効果をプラスします。
「袋文字」は塗りつぶしをなくして線に色をつければ、「白フチ文字」は塗りつぶしに色を入れて線を白にすれば完成。
塗りつぶし、線の色や太さ、影や変形など、いろいろ試してみてください。

企画書内の文字に加える効果

企画書内の文字に加える効果

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■今回の「イチオシ!」

自分の中に色の引き出しを増やそう!

言葉から想起される<色>、色からイメージされる<言葉>を調べるには、カラーイメージチャートが便利と書きました。実はプロのデザイナーも参考にしているもので、デザイン事務所ではよく見かけるんですよ。

『配色イメージチャート』『カラーイメージチャート』(南雲治嘉著・グラフィック社刊)などは定番中の定番。
自分の中に色の引き出しを増やすためにも、ぜひ手に取ってみてください。

トダ セイイチロウ

トダ セイイチロウ
1967年東京生まれ。
グラフィック・デザイナー。
東洋美術学校造形デザイン科卒業。
企業デザイナー、広告制作会社を経て、2003年に「buzz graphix(バズ・グラフィックス)」を設立。
紙媒体を中心にデザイン制作を行っている。