「見やすく、読みやすく、わかりやすく」がグッドプレゼンテーションの大原則。よい企画をより魅力的にする企画書のデザインを伝授。講師:トダセイイチロウPROFILE

VOL.3:グリッドを使った読む気にさせる企画書


企画書を手渡されサッと表紙をめくった時点で読む気が失せたという経験、誰でも一度や二度あるのではないでしょうか。
よくよく読んでみると、内容はとても素晴らしい。ところが、何が重要で何を説きたいのか、関係性がすぐにつかめず、ページをめくるにつれストレスは募るばかり・・・。

これが、読む気を無くさせる原因の一つとなっているようです。
自分が作った企画書でそんな事態に陥らないよう、今回は情報を整理し秩序を持たせた<レイアウト>について学びます。


[目次]
STYLE1:レイアウトの基本「グリッドデザイン」
STYLE2:基本フォーマットの枠の取り方による強弱のつけ方
STYLE3:色を用いて共通項目を浮き立たせる方法
今回の「イチオシ!」:オブジェクトの「回転」を身につけよう!

■STYLE1:レイアウトの基本「グリッドデザイン」

「グリッド」というのは格子のことですが、方眼紙状にグリッドを配しそれを目安にレイアウトを行うことを、「グリッドデザイン」と呼びます。プロのデザイナーにはなじみ深いこの方法、企画書作成の際にも応用しない手はありません。

まず、PowerPointを開いてみましょう。
■PowerPoint 2003以前
 画面左下の「図形の調整▼」というタブをクリックしてメニューを開き、「グリッドとガイド」を選択します。
■PowerPoint 2007以降
 表示タブの表示グループ右下の小さな矢印を押すことでダイアログボックスが表示されます。

レイアウトの基本「グリッドデザイン」

「グリッドとガイド」のウィンドウが開いたら、「グリッドを表示」にチェックを入れます。
「グリッドの間隔」は0.2cm程度に。これでグリッドは表示できました。
このとき、「ガイドを表示」にもチェックを入れておくと、スライドの中心点がわかり、さらに作業しやすくなります。

そして、このグリッドを目安に下図のような枠線を組んで、フォーマットを作成します。

2分割の場合

4分割の場合

6分割の場合

2分割、4分割、6分割・・・など、分け方は企画書に合わせて臨機応変に。
ただ、枠と枠の間や周辺に充分な隙間(ホワイトスペース)を入れることはお忘れなく。この中に文章やオブジェクトを配置したとき、文章やオブジェクトが相互にくっついてしまわないようにするため、紙面全体の読みやすさ・美しさのために、必ず必要です。

■STYLE2:基本フォーマットの枠の取り方による強弱のつけ方

グリッドとガイドを表示し、基本のフォーマットを作成したら、次はいよいよ本格的な構成に入ります。

【STYLE1】で作成したフォーマットでは、枠はすべて同じ大きさ。すべてが同列の扱いになっています。
差別化しない場合はこのままでOK。右図のAやBのように、フォーマットをそのまま生かした形で、文章やオブジェクトをはめこんでゆきます。

2つを同等に対比するパターン

2つを同等に対比するパターン

4つそれぞれが同列なパターン

4つそれぞれが同列なパターン


大小・強弱のアクセントをつけたい場合は、右図のCのように強調したいほうを2枠、4枠と大きくとります。
こうすることで、同列(並列)の中にも、メリハリをつけることができるのです。

6分割の応用パターン

6分割の応用パターン

企画書が完成した暁には、フォーマットとして目安にした枠線は削除し、見えないようにしておくのを忘れずに

■STYLE3:色を用いて共通項目を浮き立たせる方法

【STYLE2】では、大小の枠の取り方を学びましたが、さらに色を用いることで、どれかを強調したり、これとこれは共通であるという意識を生み出したりすることが可能です。
方法としては、「テキストを色文字にする」「テキストの背景に色を敷く」などが考えられます。

右図のスライドでは、左上・右上・左下・右下の2つずつのブロックが対比されていることが、色分けにより直感的に伝わってきますよね?

なお、【STYLE1】で行った「グリッドとガイド」の設定をする際、「位置合わせ」の項目内の「描画オブジェクトをグリッド線に合わせる」「描画オブジェクトをほかのオブジェクトに合わせる」にチェックを入れておくと、位置がばらばらにならず、きれいに見えます。

色によるグループ分け

色によるグループ分け

この画像のPPT資料は、『パワーポイントテンプレート:スカイ』内の「スカイ」を使用しています。
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■今回の「イチオシ!」

オブジェクトの「回転」を身につけよう!

企画書を読み進める気が失せてしまうのは、最初から最後まで延々と一本調子であることも原因の1つ。ところどころで画像を傾けるなど、動きを出してみてはいかがでしょう?

やり方はいたって簡単。
■PowerPoint 2003以前
 角度をつけたいオブジェクトを選択した上で、画面左下の「図形の調整▼」タブをクリックしてメニューを開き、「回転/反転」→「自由に回転」を選択。
■PowerPoint 2007以降
 角度をつけたいオブジェクトを選択するとオブジェクトの上に矢印が表示されるので、その矢印をクリック&ドラッグ。
あとはマウスで自由に回転するだけ。要所となる箇所で試みてくださいね。

オブジェクトの「回転」を身につけよう!

オブジェクトの「回転」を身につけよう!

トダ セイイチロウ

トダ セイイチロウ
1967年東京生まれ。
グラフィック・デザイナー。
東洋美術学校造形デザイン科卒業。
企業デザイナー、広告制作会社を経て、2003年に「buzz graphix(バズ・グラフィックス)」を設立。
紙媒体を中心にデザイン制作を行っている。