「見やすく、読みやすく、わかりやすく」がグッドプレゼンテーションの大原則。よい企画をより魅力的にする企画書のデザインを伝授。講師:トダセイイチロウPROFILE

VOL.1:よい企画を後押しする


どんなに素晴らしい<企画>でも、そのイメージと異なるデザインの<企画書>だったら、魅力は半減。
伝わるはずのものも伝わらなくなってしまう場合も・・・。
この「必見!パワーポイントデザイン講座」では、企画の魅力をダイレクトに伝えるために黒子の役割を担っている<デザイン>に焦点を当て、展開していきます。


[目次]
STYLE1:企画書採点チェックシート
STYLE2:企画書にメリハリをつけるには?
STYLE3:モニタープレゼンと配布用資料の違いで
今回の「イチオシ!」:雑誌を参考に、デザインセンスを身につけよう!

■STYLE1:企画書採点チェックシート

まず、次の8つのポイントに注意しつつ、ご自分の企画書を新たな目で見てみてください。

1:全体の構成にメリハリはついているか?
2:全体を通して、一定の統一感が生まれているか?
3:画面を文字で埋め尽くしていないか?
4:企画内容に合った書体を使っているか?
5: 必要以上にたくさんのオブジェクト(画像など)を配置していないか?
6:過剰な装飾をほどこしていないか?
7:使用しているイラストは、企画内容に合っているか?
8:デザインテンプレートは有効に活用できているか?

「見やすく、読みやすく、わかりやすく」がグッドプレゼンテーションの大原則。
どれか一つでもあてはまった人は、この機会に企画書のデザインを見直してみましょう。
デザインは、よい企画をより魅力的に、よりわかりやすくしてくれるものなのですから。

チェックポイント4:企画内容に合った書体を使っていますか?

■チェックポイント4
 企画内容に合った書体を使っていますか?

チェックポイント4:企画内容に合った書体を使っていますか?

■チェックポイント3+6+7
 画面いっぱいに文字が表示されていませんか?
 過剰な装飾をほどこしていませんか?
 使用しているイラストは企画内容に合っていますか?

■STYLE2:企画書にメリハリをつけるには?

「企画書採点チェックシート」でチェックした項目をこれから順次解説していきますが、まずは「全体の構成」について。
皆さん、できるだけコンパクトにまとめて長くなり過ぎないようにと注意されていると思いますが、実はこれがなかなか難しい・・・。
企画の骨子を正確に伝えるために、ある程度のボリュームは必要ということもあるでしょう。

その場合は「本」を参考にして、「目次」や「扉」を入れてみましょう。
メリハリがつくと同時に、流れがスムーズになり、印象がグッと変わります。
冒頭に目次を置くことで、読み手の「いつ終わるのか?」「次は何がくるのか?」という不安も、解消することができます。

メリハリをつけるには、適所に「扉」を入れる工夫も。

メリハリをつけるには、適所に「扉」を入れる工夫も。

■STYLE3:モニタープレゼンと配布用資料の違い

PowerPointでは、モニターを使うことを前提としたスライドプレゼンテーション用の資料も、プリントアウトして配布するための資料も、ともに作成できます。
ただ、どちらも同じものにしてしまうと、読みづらい場合が多々あります。
というのは、モニター用と配布用とでは、見る環境がまったく異なるからです。
遠くのモニターに移るものを読むのと、手元にある資料を読むのでは、違いますよね?

<モニター用企画書での注意点>

文章は要点を整理して短く完結に。
1ページの文字量は、タイトルを除き、最高で10行(理想は7〜8行)。
そうすると、本文の文字の大きさは必然的に20ポイントくらいに落ち着きます。

読むのに抵抗を感じるのは、文字が多い証拠。

読むのに抵抗を感じるのは、文字が多い証拠。

遠目からでも内容が直感的にパッと頭に入ってくるように、箇条書きを活用する。
さらに、暗い印象を与えてしまいかねないので、ネガ表現(黒地に白ヌキの文字を使用)はなるべく避ける。

書体は、基本的にゴシック系を使用。太字(ボールド)にしてもよい。
明朝体などは、モニターに映したときに文字の細い部分が見えづらいので、使わないほうが無難。

モニタープレゼンのポイント
モニタープレゼンのポイント

これが、文字サイズ20ポイント。

これが、文字サイズ20ポイント。

以上の事柄以外は、基本的に、デフォルトの「スライドのレイアウト」などを活用するとよいでしょう。

配付資料の場合は手元に置いて間近で見るため、もう少し細かな配慮を加えるとより魅力的な企画書に生まれ変わります。

例えば、文字と文字との間隔「文字間」、行と行との間隔「行間」それらの集合体である文章のきれいな「揃え方」です。
タイトルの位置、余白の開け方にも、その人のセンスが表れていると言えるでしょう。
これらについては、次回以降、細かに解説していきたいと思います。

■今回の「イチオシ!」

雑誌を参考に、デザインセンスを身につけよう!

ぼくがよく参考にしているのは、『BRUTUS』(マガジンハウス)や『TITLe』(文芸春秋社)といった雑誌。

皆さんもぜひ、「タイトルはどのように配置されているか」「ページに対する文章量はどのくらいか」「文字の大きさや行間はどうなっているか」と、いつもと違った視線で眺めてみてください。
読みやすいデザイン、意味を的確に伝えるデザインがどんなものか、センスを養うよい勉強材料になると思いますよ。

トダ セイイチロウ

トダ セイイチロウ
1967年東京生まれ。
グラフィック・デザイナー。
東洋美術学校造形デザイン科卒業。
企業デザイナー、広告制作会社を経て、2003年に「buzz graphix(バズ・グラフィックス)」を設立。
紙媒体を中心にデザイン制作を行っている。