歴史的戦艦の“大きさ”を体感せよ! オトナの『戦艦・三笠』見学

本日天気晴朗ナレドモ浪高シ。

日露戦争における日本海海戦の始まりを告げるこの名文句は、日本の連合艦隊の中で旗艦として大活躍した戦艦「三笠」の艦上で、参謀・秋山真之によって出撃報告の中に書き加えられたもの。
12月に控えるNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の第2部では、いよいよ日露開戦が描かれるようで、その際にこうした戦艦内部のシーンも多く登場するようです。
しかし、当時の戦艦なんて見たことがないし、実際どんな感じなんだろう?

実はこの戦艦「三笠」、実戦で使われた主力軍艦として現存する数少ない貴重なもので、神奈川県は横須賀港にある三笠公園に、記念艦として保存されているのです。
この日の空模様は「本日天気まあまあ晴朗なれども風強し」という具合でしたが、張り切って見学に行ってきました。

それにしても、戦艦って大きい!

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ロシアのバルチック艦隊と戦った日本海海戦で旗艦となった「三笠」。旗艦とは指揮官が乗る軍艦のことで、この「三笠」には東郷平八郎が連合艦隊司令長官として乗艦。
東郷平八郎と言えば、東郷神社のお守りですね。BB-WAVEの読者の中でも、東郷平八郎の勝ち運にあやかって、受験などの合格お守りを“かった”人も多いのではないでしょうか?

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「三笠」の前部主砲、迫力があります!
40口径12インチ主砲と言って、射程は10km!
ちなみに、実際に「三笠」に搭載されていた攻撃砲は、ワシントン軍縮条約によって廃艦が決まった際に取り払われました。現在はすべて後年に作られたレプリカですが、それでもかなりの迫力です。

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ここは、前部主砲の上にある司令塔です。
この中は厚さ35cmのコンクリートで覆われて比較的安全なため、通常、司令長官はこの中で指揮を執るものだそう。ところが東郷平八郎は、この外にある艦橋に出たまま微動だにせず指揮を執った、という何とも胆の据わった方だったそうです。

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その艦橋には、司令長官・東郷平八郎や参謀・秋山真之らの立ち位置が、このように印されています。
ここに立って前方を眺め目を閉じる・・・すると、こんな風景が目に浮かびませんか?

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東城鉦太郎画伯による「艦橋の図」です。(提供:財団法人三笠保存会)
教科書などで見た記憶がある、という人もいることでしょう。

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左右の両舷には、それぞれ4門の8cm砲があり、腰を入れて身体を固定しながら操縦するための輪っかなどもあります。実際に動かすことができるので、訪れる際はぜひ操作してみてください。もちろん弾はでませんよ。

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無線電信室の前の床だけは、当時のままなのだそうです。素材はチーク。
ということは、この床の上を、東郷平八郎や秋山真之らが歩いたんだなあ・・・なんともロマンチックです。

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後部主砲には「三笠」の戦歴が記されたプレートがあり、旅順口閉塞作戦から黄海海戦を経て、運命の日本海海戦までが刻まれています。ちなみに、これは後年になって作られたものだそうです。

このように、艦上には見どころが満載でご紹介しきれないほどですが、艦内もまたすごいのです!
ここからは「三笠」の内部をご案内しましょう。

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「三笠」は、当時世界で最も優れた軍艦を造っていた英国ヴィッカース社で建造され、その鋼材には同じ英国のダルジール社のものが使用されています。この刻印は、英国製であることを物語る証明。どこにあるか、ぜひ探してみてください!

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中央展示室には、黄金の艦首飾りや東郷平八郎が実際に着用した軍装、教科書などに掲載される「艦橋の図」の展示や日本海海戦のパノラマ模型など、目をひくものが数多くあります。
この他にも、士官室や艦長室などの実際に使われていた部屋が公開されており、当時の様子を窺い知ることができますよ。

この日もたくさんの方々が見学に来てましたが、意外と(と言っては失礼ですが)若い方、特に女性が目立っていたのが印象的でした。周辺には海辺を散策できる公園などもあり、歴史や「坂の上の雲」に関心がないという方でも十分に楽しめる、オススメの社会科見学です。運が良ければ、何かの撮影などに出くわすかも!?

そして最後に、もうひとつの「三笠」をご紹介しましょう。

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どうです? とても小学生の作品とは思えない、こだわりの「三笠」です。
見事な艦首飾り、そして大将旗とZ旗も掲げられ、今にも動き出しそう!

これは、横須賀市内の小学生が夏休みに作成した船の模型を展示する「船の模型コンクール展」。昭和40年に始まり、今年でなんと47回目! 親子二代で出品したという話もちらほら聞こえるそうです。

「三笠」を大切に、そして誇らしく思う精神が、脈々と受け継がれてきた証なんだなあと感激しました。パーツを組み合わせるプラモデルは対象外ですが、モデルは「三笠」に限らず自由に創作してよいそう。実に夢があっていいですね。

今年の展示は10月18日で展示終了となりますが、記念艦「三笠」は一年を通して見学することができます。興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

今回の見学先 | 記念艦「三笠」

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ビジネスパーソンの愛読書として支持の厚い司馬遼太郎さんの小説「坂の上の雲」はもちろん、これを原作としたNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」にも、この戦艦・三笠が登場します。実際に見た三笠をイメージしながら、小説やドラマを楽しむというのも良いかもしれませんね。有名なZ旗についての説明やその当時の様子を学習できるパネル展示など、たくさんの見所がある記念艦「三笠」。歴史に関心のない方でも、大きく高い艦体や迫力のある主砲など、見所満載です!

記念艦「三笠」の情報はこちら
http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/

観覧情報はこちら
http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/kanranjikan.html

※今回の見学や写真撮影は、取材のために特別な許可をいただいています。
※一般見学の詳細や注意事項等、詳しくは上記ウェブサイトでご確認ください。