埼玉スタジアムの芝生の秘密とは!? オトナの『埼玉スタジアム2002』見学

いきなりですが、今回の見学先、埼玉スタジアムの選手ロッカールームです。

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この日はたまたま、浦和レッズの歴代ユニフォームが展示されていましたが、企画によって、日本代表などのユニフォーム展示の時もあるそうです。

正式名称は『埼玉スタジアム2002(以下、埼スタと呼びます)』で、サッカー専用スタジアムとして、日本はもとよりアジアでも最大クラス!
スタジアム名にもある通り、2002年のW杯日韓大会で使用されたことは記憶に新しいですね。

先に行われた、サッカーW杯南アフリカ大会では、海外で行われた同大会で初のベスト16進出という結果に、日本中が盛り上がりました。

BB-WAVE編集部メンバーも盛り上がってたわけですが、こうした大きな大会で使用されるスタジアムの維持って大変だろうなあ(特に芝ははがれたりするし!)などと考えていたので、次の見学はサッカースタジアムしかないなというわけです!

さて、まだ午前9時前だというのに、埼玉の夏の暑さは厳しいです。
そんな真夏の厳しい日差しに映える、なんとも美しい鮮やかな緑の芝。

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ピッチサイドに降り立って選手と同じ目線で見渡すと、なおのこと埼スタの大きさを実感できます。 一般の見学ツアーでもピッチサイドまで行けますので、スタンドの観客席を仰ぎ見てみてください!

さて、この埼スタ。
スタジアムの設備面もさることながら、サッカーのゲームクオリティを左右する“芝生”のメンテナンスにかけても、最先端を行くスタジアムなのです。

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埼スタでは、一年を通して美しい緑を保てる品種として、寒地型芝草から3系統8種類の種を選んでいます。
種類の異なる芝の種をバランス良く混ぜてまき、育成することにより、やがて多様性のある強い芝が育つという、大きなメリットがあるのです。

「メリットはそれだけじゃないんですよ。異なる芝を入れることで、芝の病気に対するリスクヘッジにもなるんです。特定の芝が枯れても、他の芝が共倒れしない可能性を作っておくんです。」

なるほど、備えあれば憂いなしですね!

「はい。しかし“憂い”は別のところにもあります。例えば、サッカーは激しいスポーツですから、試合中に芝がはがれることは多々あります。質の高いピッチを提供し続けるためには、試合中に傷んだ芝を観察しておいて、試合終了後に速やかにケアを行うことが最も重要なんです。」

試合中は、プレーじゃなくて芝を“観て”なくちゃいけないんだと、芝環境課長の輪嶋正隆さんが笑いながら話してくれました。取材をしながら、輪嶋さんの芝生への深い愛情を感じっぱなしです。

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この六角形に切り取られた芝生は、そうした試合中にできたはがれや穴を補修するためのものだそうで、特にゴール前やコーナー付近は多いとのこと。確かに、このゾーンは競りますからね!

さらに、芝の生育に適した温度を維持するために、ピッチの下におよそ全長42kmのパイプを埋設した『地温コントロールシステム』を導入しているのが大きな特徴。このシステムによって、寒い時期には温水を、夏の暑い時期に冷水を流して、地中の温度をコントロールしています。温水の設備は欧州をはじめ日本国内でも採用されているところがあるそうですが、冷水の設備もあるのは国内では埼スタだけです。

こうした設備面の充実とグラウンドキーパーの努力の積み重ねによって、埼玉の暑い夏でも寒地型の芝が美しく根付いているわけですね。

さて、そんな猛烈な日差しが照りつけるピッチでは、グラウンドキーパーのみなさんは黙々と刈込作業を行っています。

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ある一定の間隔で刈り込み、芝目にストライプ模様をつけていきます。
1日おきにこうした刈込作業を行って、美しい芝目模様を維持しているそうです。

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美しいストライプのシャドウが入りましたね。
横からもストライプを入れていくので、最終的にはきれいなクロス状のチェック模様になります。
選手によっては、戦術理解や距離感をつかむために、このような模様を役立てているそうです。

ピッチ以外にも、埼スタには見どころがたくさん!
企画運営課の岩波武寿さんにご案内いただきましたので、駆け足でお見せしましょう!

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ここは、フラッシュ・インタビュー・ゾーン。
グラウンドへ入場する前に選手が集まったり、試合後のインタビューをする場所です。
そう言えば、なんか見たことあるような?

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埼スタで行われたすべての試合がプレートに刻まれて残されています。
これは浦和レッズのリーグ戦ホーム100試合を記念したプレート。

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ここはウォーミングアップルーム。
コンクリートに囲まれているのでスカッシュを連想してしまいましたが、これなら周囲を気にすることなくウォームアップすることができますね。

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スタンドの客席は63,700席!
人が入っているスタジアムも圧巻ですが、静寂に包まれた無人のスタジアムもいいものです。

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そしてここは、貴賓席です。これまでも多くの国賓クラスの方々が、ここから試合を観戦。
椅子に座ると目線の高さにはグラウンドしか入ってこない作りになっています。

まだまだ見どころはあるのですが、最後に、なかなか見る機会がないドーピング室をご紹介しておきたいと思います。

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ここでドーピング検査なども行われるそうで、隠し立てなどできないよう、シャワーもトイレも開放状態。
なるほど、公正な検査を行うために、最初からドアが無いんですね。

個人的には何度か試合を観戦に訪れている埼玉スタジアムですが、こうした芝生のお話やスタジアムの舞台裏を覗く機会があり、サッカーをより身近に感じることができました。

ツアーアテンダントと巡る『スタジアムツアー』は一般の方の参加が可能です。浦和レッズファンならずとも、日本最高峰のサッカー専用スタジアムは必見です!

今回の見学先 | 埼玉スタジアム2002

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数々の国際試合を行い、高い評価を得ている埼玉スタジアム。『スタジアムツアー』では、ピッチやロッカールームはもちろん、トルシエ・ジーコ・岡田元日本代表監督のサイン、VIPルームなども見ることができます。(※見学ツアーのコース内容・説明は館内の状況等により変更になる可能性があるので、詳細は下記HPでご確認ください。)

スタジアムツアーの情報はこちら
http://www.stadium2002.com/guide/tour.php

※今回の見学や写真撮影は、取材のために特別な許可をいただいています。
※一般見学の詳細や注意事項等、詳しくは上記ウェブサイトでご確認ください。